ドラフト展望

【予想】NBAドラフト2026、揺れ始めた「全体1位」──Dybantsaか、急浮上のPetersonか(2026622日時点)

公開日2026.06.22編集部 · 7 min
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ドラフト2日前、揺れ始めたのは「2番手」じゃなく「1位」だった

NBAドラフト2026(NBA Draft 2026)が、日本時間6月24日朝に迫ってきました。少し前まで、上位の構図ははっきりしていた。全体1位はAJ Dybantsaで各社一致、割れているのはその下の「2番手」──そう書いたのが、つい1週間前です。

ところが直前になって、構図がひっくり返りました。「2位はPetersonかBoozerか」という先週の争いは、Boozerの3位で決着。勝ち上がったDarryn Petersonがそのまま評価を上げ、各社一致のはずだったDybantsaの1位まで脅かし始めたんです。つまり、いま揺れているのは「Dybantsaか、Petersonか」という一番上の椅子。ウィザーズも、どちらを指名するか迷っていると報じられています[1]

この記事は、当日の選手紹介でも放送ガイドでもありません。「いま予想がどう揺れているか」だけを、2026年6月22日時点で切り取ったものです。後半には1〜8位の指名順予想も一覧で置いておきます。通勤のあいだに、ドラフト前夜の空気をつかんでください。

この記事のポイント
  • 揺れたのは1位 ── 各社一致だったDybantsaの1位に、2位のPetersonが急接近。ウィザーズが指名を迷っていると報道
  • 収束したのは3位 ── 先週まで割れていた「2位は誰か」はBoozerの3位で決着。抜け出したPetersonが、いまはDybantsaと1位を争っている
  • 変数はやはりウィザーズ ── 1位指名かトレードダウンか、誰を指名するか。後半に1〜8位のモック一覧を掲載
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🔜 指名結果リキャップ ── 6/24朝に公開(答え合わせ)

背景:先週まで「1位は安泰、2番手が割れる」だった

少し時計を戻します。6月中旬まで、主要モックの全体1位はそろってAJ Dybantsa(BYU・SF)でした。BYUで1試合平均25.5点を挙げ、NCAAディビジョン1全体の得点王。サイズと得点の爆発力で、1位は文句なしの本命とされていた[2]。当時の見どころは「2番手が誰か」。ESPNは2位Peterson・3位Boozer、一部媒体はBoozerを2位に上げ、同じ2人の優劣で意見が割れていました。

その2番手争いは、直前の1週間で決着しました。Boozer(デューク・PF)が3位(グリズリーズ)に収まり、Peterson(カンザス・G)が一段上に抜けた形[1]。先週の「PetersonかBoozerか」という割れは、もう過去の状態です。固まったのは、Boozerの3位のほうでした。

では、いま揺れているのはどこか。一番上です。Boozerを抜いて2番手に立ったPetersonが、その勢いのまま全体1位の座にまで手をかけ始めた。各社一致で動かないと思われていたDybantsaの1位が、本番直前で読めなくなりました。揺れているのは、DybantsaとPetersonのどちらが1位か、という2人の間です。

揺れる「全体1位」と上位3候補

1位の物差しが「即戦力の得点」に振れた瞬間、Petersonが追いついた。Dybantsaの本命は変わらないが、差は確実に縮んでいる。

上位3候補の「売り」と、いま1位がどう揺れているかを、ひと目で比べられるように並べました。注目は1位の欄。各社の本命はまだDybantsaですが、その横にPetersonの名前が並ぶようになったのが今年の急展開です。

候補(所属・Pos)最新モック売り・いまの状況
Dybantsa
BYU・SF
1位本命D1得点王25.5点。サイズと爆発力。依然1位本命だが、ウィザーズの単独指名とは言い切れなくなった
Peterson
カンザス・G
2位・1位に急接近得点才能は最上位。ウィザーズだけを単独訪問=1位への自信。懸念だった痙攣は原因が特定され再発なしと報道
Boozer
デューク・PF
3位に収束22.5-10.2-4.1。クラス随一の完成度。2番手争いからは一歩引き、3位(グリズリーズ)が定位置に

では、なぜ1位が揺れたのか。理由は、Petersonをめぐる直前の動きにあります。

1つは、Petersonがウィザーズだけを単独で訪問し、ほかのチームとは会わなかったこと[1]。これは「自分は1位で指名される」という自信の表れと受け取られています。さらにMarc Stein記者は、ウィザーズがPetersonにだけプライベートワークアウトを許可したとも報じています[1]。両者の距離が、この1週間で一気に縮まったわけです。

もう1つは、Petersonの不安材料が薄れたこと。今季は痙攣や故障で11試合を欠場し、上位指名のリスクと見られていました。ただ、その痙攣の原因は高用量のクレアチン摂取と特定され、摂取をやめてからは再発していないと報じられています[1]。リスクへの見方がやわらぎ、評価のブレーキが外れた格好です。市場のオッズでも、Dybantsaとの差はこの数日で縮まっています[6]

一方のBoozerは「クラス随一の完成度」。プレーに荒さが少なく、最低限これくらいはやれるという下限が高い(バスケでは「フロアが高い」と言います)。1試合平均22.5点・10.2リバウンド・4.1アシストは、報道では49年ぶりの水準とされる安定株です[3]。評価が下がったわけではなく、Petersonの浮上で相対的に3位へ収まった、という整理が正確です。

補足:ウィザーズはなぜ「1位なのに」迷うのか

最大の変数は、やはり全体1位を持つウィザーズです。1位をDybantsaにするのかPetersonにするのか、そもそも指名に使うのか。まだ確定していません。

ウィザーズは抽選確率14%を引き当てて、16年ぶり(2010年John Wall以来)の全体1位指名権を手にしました。今季は17勝65敗でリーグ最下位[4]。本来なら迷わず本命を指名する場面です。それでも、Dybantsaの得点・サイズという将来性を取るか、Petersonの即戦力性を取るかで揺れている。さらに、1位を手放して順位を下げる「トレードダウン」も引き続き選択肢として報じられています[5]

コーチの目線

私がミニバスのコーチをしていても、近い迷い方をするときがあります。タイプの違う有望な子が2人いて、どちらをこの代の軸に据えるか、という場面です。片方は得点の爆発力がある。もう片方は、何でもそつなくこなして崩れにくい。どちらが正解とも言えなくて、結局は「このチームで何を一番伸ばしたいか」で決めることになります。

ウィザーズの迷いも、これに近い。Dybantsaの将来性か、Petersonの即戦力か。どちらも1位で取る価値はある。だから「一番いい選手を選ぶ」ではなく、「自分たちの数年後に、どちらが効くか」を計っている。トレードダウンの検討も、その計算の一部と見ると分かりやすい。

裏を返せば、1位でしか取れない別格の選手がいる年は、ここまで迷いません。今年これだけ揺れること自体が、「Dybantsaと2〜3位の差は小さい」と各社が見ている証拠でもある。なお報道はあくまで噂レベルで、ジャズやネッツが上位移動に関心を示しているとも伝えられますが、いずれも成立した動きではありません[5]。本記事でも「報道では」と留保して扱います。

1〜8位 モック指名順予想(直前・各社の標準形)

ここからは後半パート。2026年6月22日時点・各社モックの標準形(複数媒体で一致する並び)で、ロッタリー上位8位の指名順予想を並べます。チームは5月10日の抽選で確定した順番です。各選手に一行フックを添えますが、5位以降は媒体で1〜2人入れ替わるため、断定はしません。

順位チーム候補一行フック
1位ウィザーズDybantsaD1得点王25.5点・1位本命だがPetersonと迷う報道
2位ジャズPeterson2位だが1位に急接近・ウィザーズ単独訪問
3位グリズリーズBoozer22.5-10.2-4.1・完成度で3位に収束
4位ブルズWilsonノースカロライナのPF・機動力型ビッグ
── ここから流動的(5位以降は媒体で1〜2人入れ替わる)──
5位クリッパーズWaglerイリノイのG・複数社が5位帯予想
6位ネッツAcuff Jr.アーカンソーのPG・得点とアシストの両立型
7位キングスBrown Jr.ルイビルのPG・上位指名候補
8位ホークスFlemingsヒューストンのPG・上位指名候補

表のとおり、1〜4位は各社の予想がほぼ重なる「別格ゾーン」。今年は4人の顔ぶれが動かず、揺れているのは1位を誰にするかという中身だけ。一方、5位以降は媒体が変わると順位がすぐ入れ替わる流動ゾーンです。だから後半は「だいたいこの帯」くらいの温度感で見るのが正解。

5位以降の選手は、順位の集計元が媒体によって割れるケースが多く、確証がまだ弱い。ここで名前を断定しすぎると、当日に外れて記事ごと古くなります。本記事では帯(5位帯・6位帯…)として扱い、確定はドラフト当日のリキャップに回す方針です。

なぜ「直前の1位の揺れ」が面白いのか

モックが割れること自体は、毎年あります。でも今年が面白いのは、いったん固まったはずの1位が、本番2日前になって揺れ直した点。面白さの理由は2つあります。

1つは、揺れの方向が逆だったこと。普通は本番が近づくほど予想は1点に収束していきます。今年は下(Boozerの3位)が固まる一方で、各社一致だった一番上がほどけた。収束と発散が同時に起きている、珍しい直前です。

もう1つは、当日トレードという変数。事前のモックは「現時点のスナップショット」にすぎません。ドラフト当日はチーム同士の指名順交換が活発になり、並びは動く。6月22日時点で成立したトレードはまだなく、ジャズやネッツの関心も噂段階。つまり、事前の予想は確定ではない。そこを分かって見ると、当日の一手一手がぐっと面白くなります。

今後の展望:当日までに見ておくべき3つ

本番までに動きそうなポイントを、3つに絞っておきます。

① ウィザーズの全体1位。DybantsaかPetersonか、それともトレードダウンか。ここが決まると、2位以下が一気に確定へ向かいます。

② Petersonの最終評価。1位まで届くのか、2位に落ち着くのか。Petersonの行き先が、上位全体の順番を左右します。

③ 当日の指名権トレード。直前まで噂どまりでも、当日に大きな交換が起きれば、後半の指名順は丸ごと書き換わります。

この3つが、本番までにいちばん動きやすいポイント。とくに①が決まらないと、下の並びも固まりません。

いま揺れているのは2番手ではなく1位。本命Dybantsaに、即戦力Petersonが本番直前で並びかけた。そこにウィザーズの一手が重なれば、当日の地図はまだいくらでも動く。

なお、本記事の指名順は2026年6月22日時点のモックです。Court Visionでは当日のリキャップ(結果まとめ)で答え合わせをお届けする予定。日程や視聴方法から押さえたい人は、完全ガイドのほうから読んでもらえれば全体像がつながります。

各社一致のはずだった1位が、最後の最後で揺れている。ドラフトの朝、答え合わせをする楽しみが増えました。明日の朝は、本番の指名結果を追いかけます。

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出典

[1] 全体1位はDybantsaが本命だが直前でPetersonが急浮上(ウィザーズがDybantsaかPetersonかで迷う/Petersonはウィザーズのみ単独訪問・健康懸念は解消/2番手はPeterson2位・Boozer3位に収束):ESPN「Sources: Peterson visits Wizards, won't meet other teams」(Charania/Woo, 6/15) https://www.espn.com/nba/story/_/id/49071272/sources-darryn-peterson-visits-wizards-meet-other-teams / SB Nation(Yahoo掲載・Marc Stein報道)「NBA draft rumors: Wizards wavering on No.1 pick」(6/19・プライベートワークアウトの記述はStein報道) https://sports.yahoo.com/articles/nba-draft-rumors-wizards-wavering-053541476.html / 痙攣の原因=高用量クレアチンと特定・摂取中止後は再発なし:CBS Sports「Darryn Peterson's cramping caused by high-dose creatine」 https://www.cbssports.com/college-basketball/news/darryn-peterson-nba-draft-creatine-cramping-kansas/
[2] AJ Dybantsaの1試合平均25.5点はNCAAディビジョン1全体の得点王(2025-26シーズン):ESPN選手ページ / BYU公式「Dybantsa named Julius Erving Small Forward of the Year」 https://byucougars.com/news/2026/04/4/dybantsa-named-julius-erving-small-forward-of-the-year
[3] Cameron Boozerの22.5点・10.2リバウンド・4.1アシスト(2025-26 NCAA)/「20-10-4」は報道で49年ぶり(Larry Bird 1976-77以来)の水準:ESPN「Duke's Cameron Boozer named AP Player of the Year」 https://www.espn.com/mens-college-basketball/story/_/id/48386412/duke-freshman-cameron-boozer-named-ap-player-year / Duke公式「Boozer named AP National Player of the Year」 https://goduke.com/news/2026/4/3/mens-basketball-boozer-named-ap-national-player-of-the-year
[4] ウィザーズの全体1位は2010年John Wall以来16年ぶり(当選確率14%・2025-26は17勝65敗でリーグ最下位):ESPN「Wizards win 2026 NBA draft lottery」 https://www.espn.com/nba/story/_/id/48742366/washington-wizards-nba-lottery-draft-2026-first-overall-pick-aj-dybantsa / NBA.com(AP)「2026 NBA Draft Lottery Results」 https://www.nba.com/news/2026-nba-draft-lottery-result
[5] ウィザーズが1位指名を未確定・トレードダウンも検討と報道/ジャズ・ネッツが上位移動に関心(いずれも噂・関心レベルで成立した動きではない・留保):ClutchPoints https://clutchpoints.com/nba/washington-wizards/wizards-news-president-no-1-pick-trade-declaration-jazz-plotting-aj-dybantsa / Heavy「Wizards Receive Trade Interest for No. 1 Pick」 https://heavy.com/sports/nba/washington-wizards/trade-no-1-pick-jazz-nets-dybantsa/
[6] ドラフト1位のオッズでPetersonがDybantsaに接近(市場心理の補強・1ソース):Sports Illustrated「2026 NBA Draft Odds: Darryn Peterson gaining ground on AJ Dybantsa」(6/15) https://www.si.com/betting/2026-nba-draft-odds-darryn-peterson-gaining-ground-on-aj-dybantsa-at-no-1-after-latest-report

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