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戦術分析

JW離脱でも崩れず──サンダーが守備の圧力と層の厚さでG1を修正、シリーズ1-1

公開日2026.05.21編集部 · 6 min
戦術分析NO. 24
21
WCF GAME 2 RECAP

WCF Game 2、サンダーが 122-113 でスパーズを下し、シリーズを 1-1 に戻しました。注目は勝ち方です。G1 で突きつけられた宿題に、サンダーは 守備の圧力リバウンドの改善、そしてベンチの厚みで答えた。しかも主軸 Jalen Williams を1Qで負傷で失いながら、です。表面の9点差より、中身が濃い1勝でした。

この記事のポイント
  • 守備の修正──プレッシャーでスパーズに 21ターンオーバーを強制。ターンオーバーからの得点で 27-10 と圧倒した。
  • リバウンドの修正──G1 の +21 から +4 へ。最大の穴を埋めた。
  • 層の厚み──JW を1Qで失っても、ベンチ得点 57-25。主軸欠場を総力で吸収した。

背景──G1 の宿題に、出だしから手を打った

G1 は SAS 122-115(2OT)、リバウンド差 +21・Wemby 41点24REB でサンダーが落とした試合でした。宿題は明確──①SGA がダブルチームで封じられ得点源が分散しない ②ゴール下とガラスを支配される。

G2 は 1Q を 31-31 の互角で入り、2Q にサンダーが 31-20 と引き離して主導権を握ります。3Q はスパーズが 37-34 と競りましたが、サンダーは 96-88(+8)でリードを保って最終Qへ。詰められても突き放す展開でした。

データブロック①──Game 2 のキー数値

■ スコア:OKC 122 - SAS 113/シリーズ 1-1
■ クォーター:OKC 31-31-34-26/SAS 31-20-37-25
■ SGA:30点・9AST・FG 12-24・TO わずか1(G1は 7/23・4TO)
■ Caruso:17点・3P 3-4・5AST(ベンチ)
■ Hartenstein:10点・13REB(4ファウル/27分)
■ Holmgren:13点・2BLK/McCain・Wallace:各12点(ベンチ)
■ Wemby(SAS):21点・17REB・6AST・4BLK/ただし 9TO
■ Castle(SAS):25点・8AST/こちらも 9TO・Vassell 22点(3P 6-12)
■ 誘発ターンオーバー:SAS 21個/ターンオーバーからの得点 OKC 27 - SAS 10
■ ベンチ得点:OKC 57 - SAS 25/リバウンド差:SAS +4(G1は +21)

選手スタッツ一覧(box score)──OKCは二桁6人、層の厚みで上回る

WCF Game 2 選手スタッツ(二桁得点者)
選手PTSREBAST3PFGMIN
サンアントニオ・スパーズ
#5Stephon Castle25581-610-1738
#24Devin Vassell22416-127-1438
#1Victor Wembanyama211763-78-1637
#2Dylan Harper12230-05-1025
#3Keldon Johnson10512-44-1226
オクラホマシティ・サンダー
#2Shai Gilgeous-Alexander30490-312-2438
#9Alex Caruso17353-45-725
#7Chet Holmgren13420-25-1027
#3Jared McCain12633-94-1426
#22Cason Wallace12444-64-625
#55Isaiah Hartenstein101330-04-827

PTS=得点/REB=リバウンド/AST=アシスト/3P=3P成功-試投/FG=FG成功-試投/MIN=出場時間。背番号は選手名の左。二桁得点者のみ掲載。出典:ESPN/Yahoo Sports。

この数字の読み方

表で効くのは二桁得点の人数差(OKC6人・SAS5人)です。OKCはSGA30点に頼り切らず、McCain・Wallace・Hartensteinと控え系が12点前後を並べました。記事で書いた「層の厚み」が、そのまま得点の分散に出ています。エース1枚で殴るより、5〜6人で削る方が長いシリーズでは効く──その第一歩がG2でした。

ポイント①──守備の圧力が、G1 で消えていた強度を取り戻した

数字:サンダーはスパーズに 21ターンオーバーを強制。Wemby と Castle が 各9個を犠牲にし、ターンオーバーからの得点は 27-10 でOKCの圧勝でした。

なぜ:複数人で囲む "swarming(群がる)" 守備が復活。ボールハンドラーに圧をかけ続け、スパーズのクリエイトをミスに変えた。G1 で足りなかったのは、この強度です。

意味:21点差のリバウンド負けより、サンダーが本当に修正したのは守備のテンポでした。相手の最高の選手(Wemby・Castle)からボールを奪える日は、サンダーは速攻に乗って一気に走れます。

ポイント②──最大の穴、リバウンドを +21 から +4 へ

数字:G1 で +21 あったリバウンド差を、G2 は +4 まで圧縮。Hartenstein が 13リバウンドでゴール下を支えました。

なぜ:サイズで殴られ続けた G1 から、誰がリバウンドに行き、誰が戻るかを整理し、全員でボックスアウト(相手をゴール下から締め出す動き)を徹底。Wemby(17REB)に取らせても、決定的な2回目の攻撃までは渡さなかった。

意味:リバウンドが互角に近づけば、サンダーの土俵に戻ります。失点後の速い攻めも、守備リバウンド確保が前提。G1 最大の弱点を、一試合で実用レベルまで補正したのは大きい。

ポイント③──JW を1Qで失っても崩れなかった「層の厚み」

数字:Jalen Williams が 1Qで左ハム負傷→退場(4点)。それでもサンダーは ベンチ得点 57-25。Caruso 17点、McCain・Wallace が各12点を積みました。

なぜ:SGA が 30点・9AST・TO1と効率よく束ね、足りない得点をベンチが分担。誰か一人に依存しない設計が、主軸の離脱を吸収しました。

意味:プレーオフは負傷との戦いでもあります。主軸を欠いても勝てる地力を見せたことは、シリーズを通じて効いてくる。JW の状態は Game 3 に向けた最大の注目点です。

データブロック②──G1 → G2 で何が変わったか

■ リバウンド差:G1 SAS +21 → G2 SAS +4
■ SGA のターンオーバー:G1 4 → G2 1(被ダブルチームをいなした)
■ 誘発ターンオーバー:G2 SAS 21/points off TO 27-10
■ ベンチ得点:G2 OKC 57 - SAS 25
■ 試合形式:G1 2OT の死闘 → G2 9点差で振り切り

スパーズ視点──短縮ロスターの重み

スパーズは De'Aaron Fox が足首で2試合連続欠場、さらに先発代役のルーキー Dylan Harper が3Qで右脚を負傷→復帰せず。ガードのクリエイターが枯渇しました。

それでも Wemby は 21-17-6・4BLK、Castle は 25点8AST、Vassell が 3P 6本。地力は見せましたが、2人で計18ターンオーバーが示す通り、サンダーの圧力にボール運びの負担が集中したのが痛かった。

今後の展望──1-1、舞台はサンアントニオへ

シリーズは 1-1。Game 3 は現地5/22、スパーズのホームに移ります。鍵は2つ──JW(OKC)と Harper(SAS)の負傷の回復具合、そしてサンダーがこの守備強度をアウェイでも出せるか。Fox が戻れば、スパーズのボール運び負担は一気に軽くなります。

結び

派手な逆転劇はなくても、修正の中身は濃い1勝でした。守備、リバウンド、層の厚み──サンダーが「らしさ」を取り戻したG2。シリーズは振り出しに戻り、ここからが本番です。

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