戦術分析

【リキャップ】76ers対キャバリアーズ、29点差を逆転──選手TOは後半わずか2本

公開日2026.10.23編集部 · 4 min
G2
戦術分析RECAPNO. 01
29
POINT COMEBACK
PHI
vs
CLE

76ers対キャバリアーズ(76ers vs Cavaliers)は、76ersが114-106で勝ちました。現地2026年10月22日、日本時間23日のホーム開幕戦です。最大29点差をひっくり返し、開幕2連勝を飾った[1]。

Tyrese Maxeyは32得点。Joel Embiidは24得点を重ねました。ただ、得点者だけを追うと、逆転を読む手がかりが1つ抜けます。

私が注目したのは、前半14本、後半2本という76ersの選手TO。TOはターンオーバー、シュートまで進めずに攻撃権を失うミスです。

この記事のポイント
  • 最大29点差から逆転──前半45-69、後半69-37。ハーフタイムの差は24点
  • 選手TOは14→2──後半の得点増と同時に、攻撃権を失う回数も減少
  • 3Pは7/28──25.0%でも勝利。先発5人で105得点、控えの得点は9

確認できた事実──第3Qで追いつく準備ができた

ハーフタイムは45-69。最大29点差と、休憩に入ったときの24点差は別の数字です。76ersは第3Qを37-21で取り、82-90まで戻しました。

第4Qも32-16。後半だけなら69-37で、得失点差はプラス32でした。前半のマイナス24を取り戻し、最後は8点差の勝利です[2]。

2026年10月22日 CLE-PHI チーム別クォーター得点
TEAM1Q2Q3Q4Q合計
CLEキャバリアーズ35342116106
PHI76ers18273732114

NBA.com掲載のAPリキャップは、第4Qの15-0のランを伝えています。Embiidが7点を続けて取り、96-95へ迫った場面も記載。終盤だけの一発ではなく、第3Qから差を削っていました。

数字の読み方──同じ3P7本でも、攻撃の終わり方が違う

3Pが入った数は、どちらも7本。76ersは7/28、キャバリアーズは7/29でした。3Pがたくさん入ったから、と29点差を説明できる試合ではありません。

そこで、76ersの前後半を比べます。公式box scoreの期間別表示では、FG試投が44本から48本へ増加。選手TOは14本から2本へ減っています。

FG成功率も40.9%から50.0%へ上がりました。シュートの入り方と、シュートへ進める回数のどちらも変わった。後半の69点は、2つの面から読むことができます[3]。

前半は76ers45点、キャバリアーズ69点。後半は76ers69点、キャバリアーズ37点。76ersの選手TOは14本から2本へ減少
出典:NBA.com公式ラインスコア・期間別box score。選手TOのみを比較。ハーフタイムの差は24点。
76ersの攻撃は前後半でどう変わったか
項目前半後半
得点4569
FG 成功/試投18/4424/48
FG成功率40.9%50.0%
3P 成功/試投4/153/13
FT 成功/試投5/818/22
アシスト717
選手TO142

※ 選手TOの通算は16本。個人に付かないチームTO1本を加えた総TOは17本です。比較表は両ハーフとも選手TOにそろえています。

分析──ミスを減らすと、得点役を生かす機会が残る

ここからは数字をもとにした私の分析です。選手TOが減れば、シュートへつなぐチャンスを残せます。外したシュートなら、リバウンドを争うこともできる。

ただし、減った12本を「12回多くシュートできた」とは数えません。ファウルで終わる攻撃もあり、TOの起こり方も違うためです。点が増えた理由を、すべてTOが減ったおかげにするのも早い。

相手のFG成功率も、前半51.0%から後半36.8%へ下がりました。76ersが点を取るだけでなく、相手の点も減った。box scoreだけでは、守り方が変わったのか、相手が外したのかをすべて切り分けることはできません。

それでも、後半17アシストと選手TO2本の組み合わせは見逃せない。パスの終点がシュートにつながり、攻撃を失うミスは少なかった。スターの人数だけでなく、ボールを持った後の判断を追う価値があります。

たとえば、ゴールへ向かうドリブルを止められたとき。苦しいパスを通そうとするか、いったん味方に預けるかで、次に打てるかが変わります。プレーを見返すなら、シュートの直前だけでなく、ボールが止まりかけた場面から追いたい。

誰か1人の判断が変わった、とまでは今回の表から言えません。どのパスが危なかったのか、どこで味方を見つけられたのか。リプレーで確かめたい問いを、TOの数字から絞れるわけです。

29点差の逆転を読むなら、入ったシュートと一緒に、失わずに終えた攻撃も数えたい。

先発105得点──勝利の強さと、次に見る負担

先発5人の合計は105得点。Maxeyの32点に、Embiidの24点、Jaylen Brownの21点が続きました。LeBron Jamesは17得点・10リバウンド、VJ Edgecombeは11得点・6アシストです。

一方、ベンチからの得点は9。スタートの5人に点が集まった試合でした。主力が点を取れることと、ベンチの選手が出ている時間までうまく回ることは、別々に確かめたい。

公式のプレータイムでは、Maxeyが41分39秒、Brownは37分43秒。1試合だけで疲れがたまったとは言えません。ただ、次の連戦では、誰がどれだけ休めるかも見ておきたい。

2026年10月22日 CLE-PHI 選手スタッツ(全選手)
選手PTSREBAST3PFGMIN
クリーブランド・キャバリアーズ
#45Donovan Mitchell321032-411-1935:11
#4Evan Mobley18821-47-1334:00
#1James Harden16353-65-1232:55
#31Jarrett Allen14700-06-1028:13
#33Mario Hezonja10320-55-1318:38
#8Peyton Watson8120-32-730:27
#5Sam Merrill5521-32-524:16
#20Jaylon Tyson3620-41-623:59
#9Craig Porter Jr.0300-00-17:30
#24Tyrese Proctor0000-00-14:51
フィラデルフィア・76ers
#0Tyrese Maxey32362-712-2341:39
#21Joel Embiid24711-48-1634:23
#7Jaylen Brown21841-310-2037:43
#23LeBron James171051-45-1433:22
#77VJ Edgecombe11761-44-1133:13
#1Kentavious Caldwell-Pope3321-11-124:55
#33Jabari Walker2100-01-14:26
#30Adem Bona2200-11-213:37
#5Anfernee Simons2300-40-416:42

※ 数字は PTS/REB/AST、3P・FGは(成功/試投)。出典:ESPN box score(gameId 401909093)、NBA.com公式box照合。MINはNBA.comの分秒表記

次戦はバックス──再現してほしいのは後半の判断

76ers公式日程では、次戦は現地10月24日19時30分EDTのバックス戦。日本時間では25日8時30分です。翌25日には、ホームでピストンズ戦も組まれています[4]。

開幕戦の記事では、主力の得点とパスの分担を取り上げました。今回は、悪い前半から攻撃の判断を立て直した試合。2連勝はうれしいですが、29点差を追う展開まで繰り返したいわけではない。

次に見るのは、立ち上がりからシュートまで攻撃を運べるか。Maxeyがベンチにいる時間も、ボールを失わずに終えられるか。次戦の第1Qは、得点とTOを並べて追ってみたい。

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出典

[1] NBA.com公式試合ページ・APリキャップ、ESPN試合結果:現地10月22日、76ers 114-106、最大29点差。76ers公式試合ページでも対戦日を確認。

[2] NBA.com Linescores、ESPN box score:各Q・個人成績・FG/3P/FT。前後半得点、先発105得点は表の実数値から合算。出場時間はNBA.comの分秒表記を採用。

[3] NBA.com前半box score、NBA.com後半box score:期間別FG・3P・FT・AST・選手TO。前半14TOは公式掲載APリキャップとも一致。通算の選手TO16・チームTO1はNBA.comとESPNの両方で確認。本文「分析」は筆者の解釈。

[4] 76ers公式日程、NBA.com公式リキャップのUp next:現地10月24日バックス戦、25日ピストンズ戦。日本時間はEDTとの差13時間で換算。

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