レイカーズが仕掛けた賭けは、ある意味で成功した。執拗なダブルチームでShai Gilgeous-Alexanderをわずか18点・7ターンオーバーに抑え込み、今季72試合続いた20点以上連続記録をストップさせた。しかし最終スコアはOKC 108-90。18点差の完敗だった。SGAを止めても勝てない——それがOKC サンダーの本当の強さだ。
OKCは64勝18敗・西地区1位で今季を終えたディフェンディングチャンピオンだ。調整済みネットレーティング+10.8、守備レーティング107.7はいずれもリーグ1位。R1ではサンズを4-0でスウィープし、SGAは平均33.8点・8.0アシストでシリーズを支配した。レイカーズはその数字を見て「SGAを封じればチャンスがある」と判断し、Game 1からダブルチームとゾーン守備を組み合わせた戦略を採用した。LeBron Jamesが27点(12-17 FG)をマークし、八村塁も18点と個人成績は十分だった。だがチームとしての得点は90点止まり——OKCの組織的守備の前に、レイカーズ全体が機能不全に陥った。
レイカーズの戦略の骨子は「SGAへの徹底したダブルチーム」だった。SGAがボールを持った瞬間に第2の守備者が挟み込み、パスを出させることでリズムを狂わせる。結果としてSGAは18点・7ターンオーバーと明らかに苦しんだ。しかしOKCのコーチ陣はこれを想定していた。SGAへのダブルチームが来ればHolmgren、Mitchell、McCainがフリーになる——それだけのことだ。Holmgrenは前半だけで14点を奪い、レイカーズの守備ローテーションが追いつく前に試合を決定づけた。レイカーズのダブルチームはSGAを封じることに成功したが、その代償としてHolmgrenへのオープンショットを大量に献上した。SGAを止めても、OKCには次の得点源が常に存在する——この「デプス(選手層)の壁」がGame 1で最も残酷な形で可視化された。
この試合で最も注目すべき個人パフォーマンスの一つが八村塁だ。7-13のFG成功、コーナー3を含む3-6の3P成功で18点を刻み、直近12試合連続で3P成功率50%以上を記録し続けている。チームが機能不全に陥る中、八村が個人として高い水準を保っているのは明白だ。しかしその貢献も、OKCの組織守備の前では十分な反撃力に結びつかなかった。LeBronとの2人が奮起しても残りのメンバーが沈黙すれば、得点総計は90点止まりになる——これがレイカーズの現在地だ。Game 2での八村の役割はさらに重要になる。
シリーズは1-0でOKCリード。レイカーズにとって問題はSGAをどう守るかではなく、「SGAを封じた後に誰が得点するか」という設計の問題だ。ダブルチーム戦略を維持すればHolmgrenが爆発する。マンツーマンに戻せばSGAが復活する——どちらを選んでも茨の道だ。一方、DoncicとJWillの故障回復が引き続きシリーズの最大変数となる。彼らが戻れば追加の得点源が生まれ、OKCの守備ローテーションにも負荷がかかる。Game 2は同じくOKCのホームで行われ、レイカーズは第3戦以降のホームゲームまで背水の陣となる。
八村塁にとってこのシリーズは、NBAキャリアで最大の挑戦だ。リーグ最強チームを相手に、18点・3P成功率50%という数字を叩き出した事実は、日本のバスケットボールファンに誇れる内容だ。直近12試合連続で3P成功率50%以上というスタッツは、NBA全体を見渡しても極めて稀な安定感を示している。チームが劣勢であっても個人成績で存在感を示す八村の姿は、今後のシリーズを通じて注目し続ける価値がある。Game 2以降、コーチJJ Redickが八村をどう起用するかが、レイカーズの逆転への鍵を握る。
NBA 視聴
NBA on PrimeをAmazonで観る
プレーオフ含む主要試合を日本語実況で配信中
※ 本リンクはアフィリエイト広告を含みます
この記事、どうでしたか?